12月15日(日)にほろんcafeを開催しました。今回は「保護者の体験談を聞いてみよう~今日も家族で生きています~」というテーマで、保護者の立場である北古賀昌子さんに32年間の息子さんの子育ての物語を赤裸々に語って頂きました。 親なき後の不安を抱える保護者さんや支援者、当事者など約30名が集まりました。チャレンジング行動はご本人が伝えたいメッセージであること、まだ制度が整っていない時代に出会った支援者のお話、救われた言葉、兄弟の気持ち、地域で暮らすこと、そして今後の親なき後に向けてのお話。どれも胸に響くお話ばかりでした。
後半は「①北古賀さんのお話を聞いて感じたこと、印象に残った言葉」「②伴走する(される)ってどういうこと?」という二つのテーマでグループごとに対話をしました。
①北古賀さんのお話を聞いて感じたこと、印象に残った言葉
・支援者は「専門性、人間性、関係性」どれも欠かせない
・明日を生きることと言う言葉を聞いて家族が全力で暮らしている覚悟を感じた
・(弟が病気をした時の息子の姿をみて)やさしい心、豊かな心をもっていることに気づかされた
・問題行動はこころの叫び、全身全霊での訴え
・親として「安心して死にたい」がゴール
・支援者として無力感を感じてしまった 等
②伴走する(される)ってどういうこと?
・ご本人(中心にいる人)がどう生きたいかを尊重すること
・いっぱい経験してもらうこと
・こどもだけでなく、おかあさんのこともギューッとしてほしい
・(問題行動が起こった時に)「大丈夫、大丈夫」の言葉に救われた
・本人の想い、母の想い、支援者の想いが必ずしも一致しない、そこをどうすり合わせるか
・良い加減(いいかげん)になること
・待つこと、時間を置くこと、待つ時間は考える時間
・支援者の想いは伝えて、そばにいるだけでいい場合もある
・本人の人生を後ろからサポートすること 等
(アンケートでの意見)
●同じ親として共感できることがあり、胸が熱くなりました。話すことはとても勇気がいることだと思ますが、しっかりとお 話しくださり、私たちの想いを代弁してくださり、たいへんありがたいと思いました。
●北古賀さんが素敵な支援者と出会い、支え合いながら乗り越えてきたストーリーを聞き、良い支援者との出会いがどれほど重要かを改めて感じました。
●支援者として活動する中で「専門性」「関係性」「人間性」がいかに重要であるかを改めて学ぶ 貴重な機会となりました。
●壮絶な子育てをされている北古賀さんが明るく話されている姿がとても印象的で、私も強い母 にならねばと思いました。 北古賀さんに、話しにくいことを話していただけたことにお礼を申し上げたかったのですが、色々な感情 が溢れ出て涙腺が崩壊してしまいました。
●お母さんの想いがたくさん詰まった講義で、涙がつい出てしまうような、そんな温かい時間でした。 "他人に迷惑がかからないように"という気持ちがあったり、「ありがとう」と「ごめんなさい」しか言えないと いう言葉がとても心に刺さりました。
●とてつもない母の強さ、子どもへの無限の愛、これまで過ごした壮絶な時間がひしひしと感じ られ、心を打ち砕かれました。この話をもっとみんなに知ってもらいたいと思いました。
●北古賀さんの話に、みなさんが真剣に耳を傾けておられる姿が、親の立場とし てありがたいと思いました。理解してくださる方の存在に支えられます。
●支援者と親御様が支援やケアについて深く話す ことができる貴重な場所だなと感じました。 コーヒーやスコーンもとても美味しくリラックスしてお話ができました!
●支援者の方々が、恐らく業務外であろう時間 に真剣に取り組まれている姿を拝見するたび未来に希望が持てます。
●地域サポーター(ファシリテータ―)の方々が創られる温かい雰囲気がとても印象的でした。また来たいなと思える素敵な環境でした。
●こうして沢山の方にお話いただけることが、今後の福祉サービスだけでなく社会にとって もとても大切な事だろうと感じています。
今回、北古賀さんは地元の福岡市東区で講演することができたことにとても喜ばれていました。現在通っている通所事業所も区外にあり、息子さんにとっての「地域」をつくってあげられなかったと以前お話されており、地域の中で受け入れてもらえること、知ってもらえること、理解してもらえることがいかに大事かを今回のお話の中で考えさせられました。
北古賀さんのブログはこちら🍃
福祉の聞きたいと伝えたいをつなげるサイト「てとて」
参加者のみなさん、講師の北古賀さん、運営ボランティアさん、ギルクラウンさん、リエパンさん、託児ボランティアさん、今回もありがとうございました。
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